皆様、こんにちは。板橋区の葬儀社ライフセレモニートラストの室伏です。
一緒に住んでいた内縁の夫や妻が亡くなってしまった時、法律婚の配偶者と比べて死亡後の手続きなど制限があるかもしれません。生前中も入院・手術の時に同意書へのサインや面会、医師からの病状説明なども認められない場合があったかとも思います。
もし、内縁の最愛の方が亡くなった時に最初に行う手続きが死亡届です。
死亡届を役所に提出しないと、火葬許可証が発行されないため、ご葬儀やご火葬そしてご納骨を行うことができません。
ここでは内縁関係者の死亡届についてわかりやすくご解説します。
【ご不安な方は葬儀社の担当者に確認しながら記入しましょう。】
内縁関係の【妻】・【夫】とは
「内縁の妻・夫」とは婚姻届が出されていないだけで、互いに夫婦同様に同居をしていながら生活を送っていて、対外的にも夫婦としての関係をもっている男女の関係のことをいいます。
近年、事実婚という言葉を耳にしますが、意味は「内縁の妻・夫」と内容は変わりません。
内縁関係でも死亡届の届出人になれますか?
届出をすることは可能です。そして受理されます。
ただし、世帯が別でも双方が同じ住所で住民登録をしている場合には「親族」ではなく、「同居人」というかたちで死亡届の届出人になることができます。
※婚姻届を提出していない内縁の夫婦では、親族として一方の届出人になることはできません。
内縁関係の死亡届の書き方
死亡届とは
死亡届は、人が亡くなったときに提出が義務付けられている書類です。故人の死を知ってから7日以内に、故人の本籍地か死亡地、または、届出人の居住地にある役所に提出する必要があります。
死亡届と死亡診断書はセットで1枚(A3サイズ)です。
右側:死亡診断書(医師が記入)
左側:死亡届(届出人が記入)
死亡診断書は、病院や介護施設で看護師・施設職員さんから手渡されます。
死体検案書は、警察による検死が行われ、死亡を証明するための書類が発行されます。記載書式は死亡診断書とほぼ同一です
内縁としての死亡届の書き方
亡くなった故人の情報の欄と届出人の情報の欄に分かれます。
故人の情報から記入
- 氏名
亡くなった方の名前を記入。ふりがなを記入。 - 性別
男・女の当てはまる方にチェック。 - 生年月日
なるべく和暦で記入。 - 死亡したとき
死亡診断書に書かれている年月日と時間を記入。 - 死亡したところ
亡くなったところの病院名・施設名ではなく所在地の住所を記入。 - 住所
亡くなった方の住民登録をしているところ(住民票があるところ)を記入。 - 世帯主
世帯主の方の名前を記入。(同居されていても故人ご本人の名前) - 本籍
亡くなった人の本籍地を記入。 - 本籍の筆頭者
亡くなった人の本籍の筆頭者を記入。(本籍の筆頭者は亡くなられている方の場合もあります) - 死亡した人の夫または妻
故人が内縁関係者と籍を入れてなく、過去に一度も結婚をされていない場合は「未婚」にチェック。
故人が内縁関係者と籍を入れてなく、過去に結婚をされていて死別だった場合は「死別」にチェック。離婚されている場合は「離別」にチェック。(一番最後が死別か離別かになるかをチェック) - 死亡したときの世帯のおもな仕事
亡くなった人の世帯の情報になります。(内縁者の情報は関係ありません) - 死亡した人の職業・産業
国勢調査の年だけ記入。(葬儀社の担当者に確認) - その他
空欄のままで大丈夫。
届出人の情報を記入
- 亡くなった人との関係
内縁の妻・夫が届出人になる場合は「3.同居人」にチェック。 - 住所
内縁の妻・夫の届出人の住民登録をしているところ(故人と同住所)を記入。 - 本籍
届出人の本籍地を記入。(故人の本籍地ではありません) - 本籍の筆頭者
届出人の本籍の筆頭者を記入。(故人とは関係ありません) - 署名
届出人の名前を記入。(内縁者の氏名) - 印
死亡届に印鑑が不要になったという法務省通達が出たことで、直筆であれば押印は必要ありません。 - 生年月日
なるべく和暦で記入。 - 連絡先
自宅でも携帯電話でも可能。日中繋がりやすい番号を記入。
内縁関係で死亡届を提出する場合の注意点
内縁の夫や妻に両親や子供らの親族がいない場合は、「同居人」として届出人を提出することは容易いですが、故人に親族いる場合は親族が優先されますので要確認しましょう。
また、死亡診断書(死体検案書等)を請求する場合に戸籍上の夫婦でないため、個人情報を理由に断られるケースがあります。
しかし、昨今の内縁関係者を事実婚の夫婦とし、法律に基づく婚姻届は出していないが、夫婦として共同生活を行うような、事実上の結婚生活を送っている関係であれば、法律婚と同等の権利を受けられる自治体の体制が少しずつ整ってきています。
このまま同居人という枠での死亡届を提出することも時代にそぐわないかもしれません。内縁関係も事実婚という言葉で前向きな言葉になってきている今、死亡届も新しい届出人の枠を増やしていただけると社会がまた一歩成長すると思います。
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